医療コラム
「ベトナムの早さはどれくらい?」食中毒についてBY黒川先生
ハノイもだんだん気温が高くなって蒸し蒸ししてくるようになりましたね。桜も咲かず、雪解けもしないで春が来るのは少し寂しいような気もしますがそれでも季節は巡り来ます。これから暑くなるにつれて食べ物の傷みも早くなり、食中毒も増えてきます。
食中毒は食中毒を起こすもととなる細菌(さいきん)ウイルス、寄生虫、有毒な物質(ふぐや毒キノコ)を食べることによって、げりや腹痛、発熱、はきけなどの症状(しょうじょう)が出る病気のことです。来院される患者様でも多い症状です。下痢や嘔吐などは体の中の細菌や毒を便と一緒に出してしまえるので出るのであれば無理に止めずに出してしまって水分だけはとるようにしましょう。血便や発熱も出るようなら要注意です。また食中毒のように見えて違うこともありますので気になる症状があればご相談ください。
しかし一番大事なことは食中毒にならないことだとだと思います。まず食べるものは選びましょう。公衆衛生は日本より悪いです。野菜やコップなど洗いが足りない、洗ってる水が汚いなどザラにあります。外食時はある程度清潔な店を選びましょう。また現地の人が食べているものでも日本人には合わないものもあります。違和感を感じたら無理に食べないようにしましょう。
買い物時は極力すぐ家に帰りましょう。外はこれからすごく暑くなります。冷凍食品や冷蔵食品を購入したらすぐ帰宅し、冷蔵庫にすぐ保存するようにしましょう。もちろん消費期限を確認して期間内に食べ物を消費するようにしましょう。
調理の際にはよく手を洗いましょう。食材も水でよく洗いましょう。怪しい食材は使わないようにしましょう。肉魚と野菜でまな板、包丁を使い分けるとより安全です。食材は中心部までよく加熱しましょう。
食べる時もよく手を洗いましょう。食器も清潔なものを使用して、食べ残しも少なくしてすぐ消費してください。
コラムの後半は箇条書きで駆け抜けましたが、季節も足速に去っていき、生鮮食品も足がはやいといいます。発展していくベトナムとともに日本人も駆け抜けていきましょう。
Written by Dr Kurokawa 2022.5.5