医療コラム
「冷え性について」BY黒川先生
冷え性。。。。冷たい頬に触れてみた小さな午後
テト明けましておめでとうございます。今年は去年に比べて暖かいかと思いきや、やはり冬は寒いですね。タイホー湖の周りでも泳いでる人や上半身裸のおじさんなどはほとんど見かけなくなりました。寒くなってくると増える主訴に冷え症があります。具体的には気温が低くないのに手足が冷える、布団に入っても手足が冷えて眠れない、お風呂から上がってすぐに手足が冷えてしまう、厚着をしても冷えるなどの症状があります。冷え性の原因としては血流の流れが悪くなり、血管を通して熱が四肢の先までうまく伝わらなくなってしまったり、ホルモンや自律神経が乱れ体温調節がうまくいかない、筋肉量が足りないことによる筋肉運動からの熱産生量の低下などがあります。
女性の半分くらいは冷え性持ちというデータもあるくらい主訴として多い冷え性ですが時には怖い病気が隠れていることもあります。低血圧や貧血は血流や酸素の流れが悪くなるため結果として手足が冷えてしまいます。また脂質異常症や糖尿病などは血管や神経伝導を悪くするため同様に血液の流れを悪くします。他にもホルモン異常や膠原病なども症状の一つとして冷え性が出てくることがあります。もし気になる方がいらっしゃいましたらクリニックまでご相談ください。
しかし病気以外にも冷え性持ちの方はいらっしゃいます。冷え性の原因の一つに筋肉による熱産生が少ないということがあります。女性の方が冷え性持ちの人が多い理由の一つは男性に比べて筋肉量が少ないということがあります。そういう人の場合は運動をすることで筋肉量を増やし冷え性の症状を改善できるかもしれません。その他にもシャワーでなくお風呂でじっくり温まる、衣類などで体が冷えるのを防ぐなども効果的です。栄養も体内で熱を作るために必要です。漢方薬などではニンジン、ニンニク、シナモン、生姜などが入っているものは冷え性に効くと言われています。料理などに使っても効果的です。ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンEなども代謝を促進したり、血管を広げたりして体を温めます。
全ての病気に言えますがストレスや、不規則な生活は自律神経を狂わせ冷え性の症状が出る原因となることがあります。運動をする、暖かい格好をする、栄養をとり規則正しい生活を送ることで体を温めましょう。
Written by Dr Kurokawa 2023.02.03